コミュニケーション能力は看護師にとって必要な適性

コミュニケーションの重要性を知る

看護師の業務の一つに患者さんとのコミュニケーションがあります。セミナーや論文でもコミュニケーションをする重要性が取り上げられています。なぜそれほどコミュニケーションが重要なのでしょうか？
患者さんは疾患をもって来院され、そのまま入院する場合もあります。健康な人が疾患を患うと不安になりますから、まず患者さんの精神的な状態を理解することが必要です。不安に感じていることは何なのか、疾患に対してなのか、痛みに対してなのか、治療に対してなのか、経済的な不安もあるでしょうし、家族に対しての不安も考えられます。病気になる前と後では精神状態が天と地ほど違いがあるでしょう。不安に思うことも患者さんによって様々です。このような不安は大小あるにしても全ての患者さんが持っています。自分の力だけで不安を取り除くことは難しいです。社会的に地位や権力のある方であっても疾患を患い入院してしまうと自信の喪失がみられます。疾患を患ってしまえばどのような人でも医師や看護師に頼らなくてはなりません。入院すると一人の時間が増えて病気のことなど考えてしまいがちになり不安が増えてしまう方もたくさんいます。看護師による適切なコミュニケーションがあれば患者さんの不安を軽減して治療も円滑になるので、とても重要と言えるでしょう。

コミュニケーションをとる目的

「コミュニケーションの重要性を知る」に記述したようにコミュニケーションをとることで患者さんの不安を軽減することや、信頼関係を築くことにより治療を円滑に進めて行けるという利点があります。医師や看護師の存在は外来患者さん、入院患者さん問わず全ての患者さんが頼りにする存在です。患者さんは専門家ではありませんから自身の疾患の知識もほとんどありませんし、その疾患に対しての治療方法に関する知識もほとんどありません。ですから医師や看護師などの医療従事者を頼りにするしかありません。病気になればどのような人であっても不安になります。
そのような状態の時に信頼をおくことが出来ない医療従事者がそばにいても不安は増すばかりで治療に対する不信感なども抱いてしまうことでしょう。そうならないためにもコミュニケーションのとれた信頼出来る医療従事者がそばにいることで不安軽減はもちろん、治療をしていくことへの意欲の向上、自己決定の促進が可能になります。
また、信頼のおける良好な関係を築くことでそれまで見えていなかった情報（患者さんの訴え）を得ることが出来ますから、問題を解決させることに導くことが出来ます。円滑な治療や問題を解決することで治療・入院期間を短縮することが出来ますから、患者さんの財政的な問題も軽減され医療施設の運営にとっても良い結果が出せるでしょう。
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